三月のある日、窓から明るい光が差し込んでいた。 数年前、息子の中学の卒業式で、わたしが座ったのは二階席。ここからちょうど壇上に向かって歩く卒業生たちを見下ろす格好になった。男子はほぼ全員、慣れないネクタイ姿。驚いたのは、 …
60_二階席から
三月のある日、窓から明るい光が差し込んでいた。 数年前、息子の中学の卒業式で、わたしが座ったのは二階席。ここからちょうど壇上に向かって歩く卒業生たちを見下ろす格好になった。男子はほぼ全員、慣れないネクタイ姿。驚いたのは、 …
連れ合いを送り出して、ゴミ出しも済ませた。今日は洗濯しない日。夕食は「二日目のカレー」があるから、この時間に下ごしらえは要らない。2月は「光の春」。庭のロウバイに刺したミカンに、ウグイス夫妻がかわるがわるやってくる。予定 …
久しぶりに会った友人と、京都の古いカフェで楽しくお茶を飲んでいた時のこと。ふと、なぜか話に集中できなくなっているのに気づく。ああ、そうか。わたしに背を向けて座っている、隣のテーブルの女性が気になるのだ。長着から盛大にはみ …
帯揚げが苦手だ。どれだけ練習しても、すっきり結べない。 ふっくらと、もしくはすっきりと結んだ着姿にあこがれて、いろんなやり方を試してみるのだけれど、いまだに上手くいかない。 「苦手だから」なのか「だから苦手」なのか、どっ …
「初ごよみ 知らぬ月日は美しく」 ―吉屋信子 まっさらなカレンダーを前にして、いつも思い出す句だ。若いころは、「知らぬ月日」はただ、わくわくと楽しみなばか …
電車のドアのそばに、すらりと背の高い、若い女性が立っている。きもの姿だ。 大島紬の龍郷柄。いかにも今どきの若い女性らしいたたずまいとの対比に心が動いた。最近では少なくなった羽織と長着のアンサンブルだったこともあって、もう …
水玉の大島紬が届いた。もうしばらく、きものは要らない。 瞳さんから「お仕立てできました!」と連絡があった。家で仕事をしていたので、とるものもとりあえず、Gritterを着て飛んでいった。もちろん、試着するためだ。 いつか …
今日も、笑顔の瞳さんが迎えてくれた。 ハンガーラックにずらっと吊られた灰色のReady7。 ああ、検品の最中だったのか。 所用があってnonoのオフィスを訪ねると、いろいろな商品が広げられたり、積まれていたりすることがあ …
先日、きもの好きが集まるとある場所に、偶然立ち寄る機会があった。10月もそろそろ下旬になろうかという日だったが、最高気温は30度をちょっと切るくらい。場所柄、さすがにきものの人が多い。そんなお天気だから、いでたちも皆さん …
帯締(三部紐)、帯留、帯地date。モノトーンでエッジが効いている、というイメージがまず浮かぶけれど、実はnonoのアイテムはけっこう「キラキラ」している。 そもそも看板商品のきもの、「Gritter」のヨコ糸には箔糸が …
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