Kimono Factory nono のしごと 第1回

わたしはnonoのヘビーユーザーです(とっくにお分かりでしょうが…)。

ブランド名の由来や、新商品の発想の源、実際のものづくりのプロセスなど、主宰の上田哲也さんと奥さまの瞳さんに聞いてみたいことがたくさんあります。

おふたりに時間を取っていただいて、nonoの考えるこれからのきもののスタイルや、ものづくりに向かう姿勢を、ゆっくりうかがうことができました。

このお話をもとに、数回に分けて「Kimono Factory nonoのしごと」についてお伝えしたいと思っています。

今回はその第1回目。まずはブランド名について。

すてきだなと思っていた名前、お話をうかがってもっと好きになりました。

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13_ 「拝啓 nonoさま」

“nono”=“のの”。柔らかくたおやかな響きだ。どこか古風で日本的でありつつ、モダンで無国籍な雰囲気もある。こんなイメージにnonoが生み出す商品はとてもしっくりくる。

Kimono Factory nono」というブランド名の由来は「のの」という女性の名前だろうと勝手に想像していたが(そして実際そうだったのだけれど)、意外にも事のはじめは、「女性の名前」を意図したわけではなかったという。

主宰の上田哲也さんによると、

「奄美の言葉で『機織り』を「のの織り」というらしく、のの=ぬのが語源になっているんだと思います。」

なるほど、「のの」=「布」!

なんて美しい、品のあることばだろう。

nonoの母体は、大島紬のメーカーであり問屋でもある「株式会社 枡儀」。現在は上田さんが社長を務めているが、「大島紬の枡儀」のパイオニアで、現会長のお父さまから「のの」という言葉を知り、そのアイデアをもとにブランド名「Kimono Factory nono」が生まれた。枡儀の作り出す大島紬はシャープでモダンなデザインが多い。わたしはnonoのデザインの源流はやはり、この大島紬にあるように感じる(上田さんは奄美大島に約2年滞在し、大島紬の製造について一から学んだそうだ)。

ブランド展開にあたって、上田さんと瞳さんは、nonoの製品をまとう女性「nonoさん」を想定した。年齢、職業、暮らしぶり、好きなこと、好きじゃないこと…。新しい商品を開発する際には「これは、nonoさんは着ないんじゃないか」、「こっちは気に入ってくれそう」等々、「彼女」がひとつの基準になって、筋の通った統一感が生まれるらしい。

「nonoさん」がどんな人物なのか、わたしは具体的にお聞きしたわけではないけれど、なんとなく想像できる気がする。

年齢は30代、それとも40代以上だろうか。仕事が好きで忙しい。よく働く。一方で羽を伸ばして夜遊びにもライブにも映画のレイトショーにも行く(ひとりでも割と平気)。誰かとつるむのは苦手。歩くのが早い。洋装の時に凝るのはシャツと靴と鞄。SNSは読むだけ。口数は多くないけれど、口から出ることばにはピリッとスパイスが効いている。いつもだいたい上機嫌。人には親切だけれどおせっかいはしない、自立した都市生活者…。勝手にそんな想像をしている(上田さん、瞳さん、全然違っていたらすみません)。

nonoさん、Gritterしょっちゅう着てますね。気がつくとdateに手が伸びてますね。Tシャツ襦袢で時短してますね。このいでたちで、週末に書店で好きな本を物色していると思う。

「キモノファクトリーnono」の新商品を誰よりも楽しみに待っているのは、きっと彼女だ。


奈良女子大学文学部を卒業後、美術印刷会社の営業職、京都精華大学 文字文明研究所および京都国際マンガミュージアム勤務を経て、2015年に独立。岩澤企画編集事務所を設立する。
ライター業の傍ら、メディアにおける「悉皆屋さん」として様々な分野で活躍中。
30歳のときに古着屋で出会った一枚のスカートをきっかけにモード系ファッションの虜となり、40代から着物を日常に取り入れるようになる。現在、病院受診と整体治療のある日以外はほぼ毎日、きもので出勤している。

岩澤さんブログ「みみひげしっぽ通信」
http://iwasawa-aki.jugem.jp/

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